「怒る」ってすごくパワーを使いますし、気分が悪いですよね。できれば「怒る」なんていう感情は持ちたくないです。でも、勝手に突然、どこであっても、何かのきっかけで湧き上がってくるときありますよね。
「もう!きーーーーーっ!」
これって自分ではコントロールできない感情のように思っていました。まあ、怒りの感情は当たり前の感情なので抑えることはたぶん無理。怒りの感情がなくなった人はたぶんもう仙人か仏様です。でもコントロールすることができたなら?怒りの感情に自分で対処することができたなら?
対人関係も、自分の気持ちもだいぶ楽になると思いませんか?
そのやっかいな「怒り」をコントロールすることを「アンガーマネジメント」といいます。
「怒り」の感情のもとを探る
「怒り」はどういうときにでてくるのでしょう。
ズバリ
「自分の理想や、こうあってほしい、こうあるべきという信条に反することが起きたとき」
思い返してみると、「ああー。」って思うと思います。自分の思いどおりにならないときですよね。
- 「10時にって約束したのにまだ来ない!」→「約束したのだから10時に来るべきという信条に反する」→怒り
- 「寝るときはテレビを消すように何度言ってもついたまま!」→「何度も言いたくないし、せめてタイマーを活用してほしいという理想に反する」→怒り
はあ。。思い返すだけで怒りがこみ上げてきますね。笑
でも、怒りが生まれる原因がわかれば、なんとなくコントロールできそうな気がしませんか?
アンガーマネジメントの実践
アンガーマネジメントとは「怒り」をコントロールし、マネジメントすることです。名前のとおり!
第1段階 「怒り」の種類を判別する
怒りはさまざまな要因で起こりますが、その原因を理解し、「怒るべきこと」と「怒らなくてもよいこと」を判別することが第1段階。
判別するためのポイントは2つです。
1、自分の常識を疑う。
自分だけの常識ではないか?みんなが常識と思っているのか?
→自分だけの常識なら怒らなくてよいかも?
2、自分の価値観を疑う。
勝手に価値観を押し付けることになっていないか?
→勝手に押し付けて勝手に怒っていないか?押し付けるのをやめれば怒らなくてよいかも?
第2段階 「怒り」に対処する
そして、判別後にそれぞれの「怒り」に対してどう対処するかが第2段階です。
1、「怒るべきこと」だった場合の対処法
怒りに任せて感情的に相手を攻撃するのではなく、自分の意見を理解してもらえるようにする。これは結構むずかしいかも。理解してもらうためのポイントは4つです。
- 相手の人格ではなく、行動を問題にする
- ~で悲しい。~で残念。など正直に言葉にする
- 否定(批判)だけで終わらず、必ず改善点も一緒に伝える
- 自分の意見を主張するだけでなく、相手の意見を聞く
この対処法を考えるだけで、すーっと頭が冷めていきそうです。ここがアンガーマネジメントの肝でしょうか。
2、「怒らなくてもよいこと」だった場合の対処法
めでたしめでたし。怒りを鎮めることができます。すーっと頭が・・・
まとめ
ちょっと前に大阪の中学校の校長の「べき論」が話題になって、テレビやネット上で批判されてました。
これは、校長の「女性は子を2人以上生むべき」という「べき論」を全校集会で発言したことで「女性蔑視」だと批判を招いた例ですが、「~すべき」という強い理想や信条は、何かを成し遂げる原動力ともなりえるし、理想と現実のギャップによる怒りを招く原因にもなってしまいます。
みんな何らかの「べき論」を持っているはずで、それが悪いことだとは言いませんが、使い方によっては人の怒りをかったり、自分の怒りの原因になったりと、心穏やかではないものですねぇ。
この「べき論」をアンガーマネジメントと絡めたおもしろい記事がありましたのでご紹介。
がちがちになりがちな自分の「べき論」の緩め方なんかは参考になりそうです。
アンガーマネジメントが気になった方は本もどうぞ。